2025/03/24 07:03

宇多田ヒカル歌唱の「Letters」が収録されているアルバム「DEEP RIVER」は好きな曲が多いのでよく聴いていました(今も聴きます)。
2002年発売です。

その中でも「Letters」は1番好きでした。

若い時はその歌詞の中の
気まぐれな「君」に心を乱されながらも一途に思い続けている「私」を思い浮かべ、共感したものです。

文字のやりとりが携帯に移行し始めた時代に「手紙」がキーワードなのも良かった。

大人になって、そんな面倒な恋愛は現実的でないと分かっても
ある種の思い出として自分の中で大切な曲でした(今もです)。

歌詞の内容の重さに比べて、曲調がカラッとしてるのも聴きやすさの1つかもしれません。
なんとなく冷たいけどポロポロと鳴っている音に気を取られていると曲が進んでる感じ。


時を経て2014年「宇多田ヒカルのうた -13組の音楽家による13の解釈について」というアルバムが発売されました。

椎名林檎(敬称略)が「Letters」を歌うと知り、一体どんな解釈なのかとワクワクしたものです。

そして度肝を抜かれました。

出来栄えはもちろん最高ですが、聴けば聴くほど謎が深まる曲になりました。
このバージョンの「君」って実在するの?と思うのです。

全部「私」の脳内で起こっている光景に聴こえてきて、ぞっとします。
この湿度がすごく良いです。

椎名林檎バージョンだと
現実に「君」はいなくて「私」が「私」に手紙を書いている光景が浮かんでくるんです。
最高。

曲調も音数が少なく重たい。
好きですね〜

各種サブスクにありますので、ぜひ聴き比べてほしいです。
どちらも良いですが、みなさんはどちらが好きでしょうか。